着付けの際の体型補正のポイント

着物を美しく着こなすためには、着付け技術を磨くことが大切です。それと共に、ぜひ身につけておきたいのが、「体型補正」の技術やテクニックについてです。

和装をより魅力的に見せるためには、ときに自身の体型の方を、衣類に合わせる必要があります。体型補正はどのような人に必要で、具体的にどう行うと効果的なのでしょうか。補正が必要となる主なパーツや、具体的に使用するアイテムや方法など、もっと着付けが上手くなりたい!と思う方に向けて、知っておきたい情報をまとめます。

体型補正の目的とは?

体型補正の目的とは?

まずは着物を着るときに、体型補正を行う目的について知りましょう。普段着ている洋服においては、体型補正が行われるケースは、それほど多くはありません。「そのまま着ればOK」と、非常に手軽ですよね。ではなぜ和服を着用する場合には、わざわざ体型を補正しなければならないのでしょうか。

それは着物の作り方に関連しています。洋服とは違い、直線断ちでできている和服には、「人それぞれの体型に合わせて作る」という概念が薄いのです。このため、「洋服のように細かなサイズが設定されておらず、多くの人が着回ししやすい」という特徴があります。

しかしこれは、「和装を美しく見せるためには、体型の方を衣類に合わせる必要がある」ということでもあります。このため、和装の世界においての体型補正は、決して珍しいものではなく、きちんと補正できることも、重要な着付け技術の一つとされているのです。

和装の着こなしの半分は、この体型補正によって決まってしまうとも言われています。着付け教室で着物の着方を一生懸命に学んだとしても、体型補正のコツを知らなければ、その魅力は半減してしまうのですね。

また和装を楽しむために体型補正をすると、以下のようなメリットも得られます。

  • 着崩れ防止
  • 苦しさの軽減

和装に対して「面倒」「苦しい」といったネガティブなイメージを抱いている方の場合、正しい体型補正を行うことで、問題を解決できる可能性もあります。

体型補正が必要な部位と、使用するアイテム

体型補正が必要な部位と、使用するアイテム

和装を美しく着こなすための体型補正は、「体の凹凸をできるだけなだらかにして、着物の形に合う筒型に近付ける」ために行われます。このため、補正が必要となる部分は、主に以下の4つです。

  • 衿元
  • みぞおち
  • ウエスト
  • ヒップ

もちろんこれら全てを必ず補正しなければならないというわけではなく、自身の体型に合わせて、必要な場所を選ぶ必要があります。

体型補正に使われるアイテムについて

体型補正に使われるアイテムとしては、「タオル」や「補正専用の下着」などが挙げられます。それぞれのメリット・デメリットをまとめます。

【タオルで体型補正を行うメリット・デメリット】

タオルで体型補正を行うメリットは、以下のとおりです。

  • 自宅にあるものを使って、臨機応変に補正に対応できる
  • 低コスト

一方でデメリットは以下のとおりです。

  • 専用補正下着を使うのと比較して、難易度が高い
  • タオルを固定する分、紐が増える

ボリュームが足りない部分を補い、全体をなだらかにするために、よく使われているのがタオルです。タオルであれば、「まだ足りないから、もう一枚入れよう」などと、着付けの場で状況に合った選択をすることができるでしょう。

一方で、補正下着を使う場合と比べると、補正が難しくなるのがデメリットとなります。

【補正下着のメリット・デメリット】

一方で、補正下着を使うメリットは以下のとおりです。

  • 初心者でも簡単に体型補正ができる
  • 着付けの時間を短縮できる

残念ながらデメリットもあります。

  • 下着購入のためにコストがかかる
  • 事前に、体型に合う補正下着を用意しておかなければならない

「ぐるりと巻いて、マジックテープで留めるだけ」など、非常に手軽に使用できるのが、補正下着のメリットとなります。しかし専用アイテムを使うということは、「事前に体型に合うものを準備しておく必要がある」ということでもあります。体型が変わりやすい人は、特に注意が必要だと言えるでしょう。

タオルを使った体型補正のやり方とは?

どのような場でも臨機応変に対応するためには、タオルを使った体型補正について、身につけておくと便利です。体型補正が行われやすい4つのパーツについて、やり方を説明します。

襟元

タオルの短い辺の中央で折り、長い短冊状にします。それを肩にかけるようにして、前で合わせます。なで肩の人はできるだけ首から離して、いかり肩の人は、できるだけ首の近くに設置することで、より美しく見せることができます。

全体的に痩せていて、上半身にボリュームがない方の場合は、タオルの片方の端を三角形に折り、折った部分を右肩に乗せたら、体の正面で折り返し、反対の端も三角形に折りながら、左肩に乗せる方法で補正をするのがオススメです。襟元を美しく見せながら、上半身全体のボリュームを調整できます。

みぞおち

みぞおちの補正は、小さめのタオルを三角形にしてあてることで行います。襟元やウエストの補正とセットで行い、動かないように固定すると、補正効果が高まります。

ウエスト

ウエスト全体にタオルを巻いて補正します。一枚で補正しきれないときには、2枚重ねたりつなげたりして使ってください。体型補正の中でもっとも多いのが、このウエストですから、専用の市販品を購入するのも良いでしょう。

ヒップ

ヒップの補正は、タオルで凹凸を埋めるようにして行います。できるだけなだらかになるよう、タオルの枚数や形に工夫してあてると良いでしょう。タオルを折り返す場合には、表面に段差が出ないよう、気を付けてください。着付けの完成度にも直結する、重要なポイントとなっています。

体型補正のコツには個人差があるからこそ

体型補正は、自身の体を「和装に合う体型」へと近付けるために行われるもの。体型に個人差がある以上、どこにどのような補正が必要なのかも、それぞれで異なっています。自分自身のスタイルの特徴を知り、どのような補正を行うべきかを知ることが、和服を美しく着こなすためのコツだと言えるでしょう。

初心者には、簡単・手軽に扱える補正下着を活用するのがオススメですが、こちらはあくまでも「平均的な体型」に向けて作られたもの。自身のスタイルにピッタリとフィットするとは限らないので、注意が必要です。

  • 基本は補正下着を使い、それでも足りない部分だけタオルで補う
  • 事前に自分専用の補正用具を手作りしておく

これらの手段は、より手軽に補正を行い、なおかつ美しく見せるためにオススメの方法です。「自分専用品を手作りする」と聞くと、ハードルが高いように思われる方も多いかもしれませんが、実際には「タオルに腰ひもを縫い付けておく」「タオルを2枚繋いで、落ちないように縫っておく」程度のことでも充分です。手作りであれば、自身の体型にピッタリ合うものを用意できることでしょう。

また、自分の体にどのような補正を行うと効果的なのかは、「着付けにチャレンジしてみて初めてわかること」でもあります。ある程度の着付け技術を習得したら、ぜひ失敗しながらアレコレ挑戦してみてください。もちろん教室で、講師にアドバイスを求めるのも良いでしょう。自分に合う体型補正スキルを身につけることができれば、着付けの完成度も格段に向上するはずです。

体型補正は着付けの重要ポイントだからこそ

体型補正は着付けの重要ポイントだからこそ

より美しく和服の世界を楽しむためには、体型補正は非常に重要なポイントの一つとなります。「ただなんとなく」ではなく、きちんと目的を持って、効果的に行うことが大切です。

体型補正を行う際には、タオルを使った方法もあれば、より手軽に体型補整用の下着で行うケースもあります。どちらを選ぶにしても、大切なのは「自分の体型について知り、それを美しく見せるための工夫をする」ということです。着付けに挑戦してみて、「頑張っているのに何かが違う」と感じたときには、ぜひ体型補正の方法や技術についても見直してみてくださいね。理想の仕上がりに、近付けるのではないでしょうか。

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